にゅうた動物病院コラム

犬の前立腺肥大について|去勢手術が予防と治療のカギ

犬の前立腺肥大について|去勢手術が予防と治療のカギ

突然ですが、飼い主の皆様は愛犬の去勢・避妊手術はお済みでしょうか。去勢・避妊手術をしていないと、性ホルモンに関係する病気にかかりやすいことがわかっています。中でも、未去勢のオス犬に多い病気が前立腺肥大です。
初期症状が見られないことも多いのですが、次第に排尿や排便に影響して、生活の質を落としてしまう原因になってしまいます。

本記事では、犬の前立腺肥大の症状、原因、治療法、その予防や対策について、詳しくご説明します。

■目次
1.よく見られる症状
2.原因
3.診断について
4.治療について
5.日常での注意点や予防
6.最後に

1.よく見られる症状


明らかな症状が見られないことも多く、健康診断などで動物病院を受診した際に偶然発見されることもあります。
前立腺肥大が進行すると、大きくなった前立腺が尿道や大腸を圧迫してしまうことで、尿が出にくい、尿に血が混ざる、便が出にくい、便に血が混ざるなどの症状が見られるようになります。
また前立腺に炎症が生じると、血尿や排尿時の痛みにつながります。さらには肥大した前立腺が大腸を押しやり、会陰部(えいんぶ、肛門の横)の皮下に逸脱する病気(会陰ヘルニア)につながる危険性もあります。

 

2.原因


前立腺肥大は、加齢とともに性ホルモン(エストロゲンとアンドロゲン)のバランスが崩れることで発症すると考えられています。
そのため、男性ホルモン(アンドロゲン)の分泌をコントロールしている精巣を去勢手術で摘出せずにいると、中高齢(6歳以降)になって発症するリスクが高まってしまいます

 

3.診断について


飼い主様から去勢の有無をお聞きするとともに、エコーやレントゲンなどの画像検査や、直腸検査(肛門から指を入れて前立腺に触る検査)を実施することで診断します。
腫瘍など他の病気の疑いがある場合は、CT検査など、より精密な検査を行うこともあります。

 

4.治療について


ほとんどの場合は去勢手術(精巣摘出手術)をすることで前立腺の大きさは元に戻ります

ただし、年齢や全身の状況などから去勢手術が行えない場合や、繁殖を希望されている場合にはホルモンを調整するお薬によって内科的に治療することもあります。

 

5.日常での注意点や予防


前立腺肥大の発症には男性ホルモンが関わるので、若いうちに去勢手術を行うことによって発症を予防できます。
去勢手術はその他にも、精巣腫瘍や肛門周囲腺腫、会陰ヘルニアなど、性ホルモンに関わる病気の発症を予防するだけでなく、尿の臭いが緩和し、マーキングやマウンティングといった問題行動の改善も期待できます。

また、去勢の有無にかかわらず、尿や便が出ない場合は早めに動物病院を受診しましょう。前立腺肥大だけでなく、その他の病気が原因になっている可能性もあります

 

6.最後に

犬を飼い始めたら、将来起こりうる病気を未然に防ぐためにも、まずは動物病院を受診して予防接種を受けるとともに、適切な時期が来たら去勢手術を実施しましょう。

当院では「糸」を体内に残さない手術を採用しているため、より安全かつ動物への負担を最小限にできます。どこの動物病院へ行ったらいいのか迷われている場合は、当院のご利用をご検討ください。

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<参考文献>

A Review on Canine and Feline Prostate Pathology - PMC (nih.gov)

 

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