にゅうた動物病院コラム

犬と猫の膀胱炎について|犬と猫で多い病気の1つ

犬と猫の膀胱炎について|犬と猫で多い病気の1つ

犬と猫で多い病気の1つに、膀胱炎があります。一口に「膀胱炎」といっても、その原因や重症度は様々で、1週間ほどお薬を飲んで治るものもあれば、何度も再発してしまうもの、あるいは腎臓の機能にまで影響してしまうものまであります。
また、膀胱炎と似たような症状を示す病気はいくつかあり、それらと区別するためには動物病院での検査が必要になります。

今回ご紹介する内容を参考にしていただき、早期発見・早期治療に結び付けましょう。



■目次
1.よくみられる症状
2.原因
3.診断・治療について
4.日常の注意点や予防
5.最後に

1.よくみられる症状


膀胱炎では、トイレに行く回数が増える(頻尿)、尿に血が混じる(血尿)、尿をするときに痛みを伴う(排尿痛)、といった症状がみられます。
こうした症状は、膀胱炎が単独で発生している場合だけでなく、尿路結石、あるいはその他の腎臓や膀胱の病気でも現れるので、症状だけで判断することはできません

膀胱炎を何度も再発してしまう場合は、膀胱の腫瘍や尿路結石が関わっている可能性もあるため、より踏み込んだ検査が必要になるケースもあります。

 

2.原因


犬の膀胱炎は一般的に細菌感染が原因となります。細菌性の膀胱炎は、ほとんどが腸内細菌や皮膚の常在菌などが尿道を逆行して膀胱に感染したもので、オスよりも尿道が短いメスに多い傾向があります。
また、細菌性膀胱炎が重症化すると、細菌が腎臓にまで感染し、腎盂腎炎という病気を引き起こしてしまう可能性もあります。こうなるととても危険な状態ですので、早期発見・早期治療が重要です。

一方、猫では、細菌感染による膀胱炎、結石(結晶)による膀胱炎に加え、原因が不明の特発性膀胱炎があります。猫は、膀胱や尿道の病気(下部尿路疾患)がとても多く、そのうち半数以上が特発性膀胱炎と診断されています。
特発性の原因としては、ストレスや肥満などが挙げられますが、まだ詳細はわかっていません。また、中齢(2~7歳)のオスに多いことが知られています。

 

3.診断・治療について


尿の異常がみられる場合は、尿検査のほかにも、レントゲンやエコー検査が必要です。
尿検査では、細菌そのものだけでなく、尿路結石の元になる物質(結晶)や、細胞成分がみられることもあります。そのため、細菌性膀胱炎が疑われる場合は尿を培養して、詳細を確かめる必要があります。

細菌性膀胱炎に対しては、原因となる細菌に対して抗菌薬を投与して治療します。
何度も再発する場合は、さらに期間を延長して治療したり、培養検査の結果を参考にして抗菌薬の種類を変更したり、別の原因(尿路結石や膀胱の腫瘍など)を探ったりします。

一方で、特発性膀胱炎は根本的な原因がわからないため、飼育環境を変えてストレスを和らげたり、トイレの形状や砂の材質を変えたり、食事をウェットフードに変えたりすることで、治療を行います。

 

4.日常の注意点や予防


愛犬や愛猫の膀胱炎や尿路結石を予防するためには、まず新鮮な水を常に飲める状態に保つことが大切です。十分な水分摂取は、尿量を増やし、膀胱や尿道内の細菌を排泄するのに効果的で、膀胱炎のリスクを減らせます。

特に猫においては、ストレスも尿路系の病気の一因になり得ます。そのため、トイレを猫の数よりも1台多く用意し、常に清潔に保つようにしましょう。
愛猫が安心してトイレを使える環境を整えることで、ストレスによる尿路系の問題を予防できます。

 

5.最後に


膀胱炎の原因は多岐にわたり、尿路結石や腎臓の病気、膀胱の腫瘍の可能性もあります愛犬や愛猫に何か異変を感じたら、まずは動物病院を受診し、原因に対する適切な治療を早めに始めることが、愛するご家族の健康を守るためにはとても重要です。気になることがあれば当院までご相談ください。

 

■当院の関連する病気はこちらで解説しています
トイレでの異変は病気のサイン? ~犬と猫の泌尿器疾患について~
犬と猫の尿路結石症について|以前よりトイレの回数が増えたら要注意

 

にゅうた動物病院|相模原市 相模大野・東林間の動物病院
診療内容についてはこちらから

 

<参考文献>

Urinary tract infection and subclinical bacteriuria in cats: A clinical update - PMC (nih.gov)

International Society for Companion Animal Infectious Diseases (ISCAID) guidelines for the diagnosis and management of bacterial urinary tract infections in dogs and cats - ScienceDirect

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