にゅうた動物病院コラム

犬と猫の睡眠の重要性について|適正な睡眠時間を知ることが病気の早期発見にもつながります

犬と猫の睡眠の重要性について|適正な睡眠時間を知ることが病気の早期発見にもつながります

動物の睡眠時間は種類や年齢によってもまちまちですが、犬や猫ではだいたい半日くらいを費やしています。
健康であればすやすやと眠っていますが、心臓や呼吸器、骨・関節などの病気で痛い・苦しい場合には、睡眠時間が長くなったり、逆に短くなったりすることもあります。

今回は眠りの重要性をお伝えするとともに、寝ているときにいつもと違う様子がみられたらどんな病気の可能性があるのか、またご自宅でよりよい眠りを提供する際のポイントについて解説します。



■目次
1.犬と猫の適正な睡眠時間を知ろう
2.いつもより寝ている時間が長い/短い場合
3.ご自宅で観察するポイント
4.落ち着いて眠れる環境づくりのポイント
5.最後に

1.犬と猫の適正な睡眠時間を知ろう


適正な睡眠時間は、成犬では12~14時間、成猫では14~16時間ともいわれています
ただし、子犬・子猫や老犬・老猫ではさらに長くなり、18時間近く眠っていることもあります。特に幼齢期にはしっかりと睡眠時間を確保して、身体の成長を促すことが大切です。

また、睡眠には浅い眠りと深い眠りがありますが、犬や猫は人間と比べて深い眠りにつく時間が短いとされており、それが睡眠時間を長くする理由の1つともいわれています。

子犬・子猫のお家での過ごし方はこちらから

 

2.いつもより寝ている時間が長い/短い場合


通常の睡眠時間が長いので気づきにくいかもしれませんが、もしも睡眠時間が急に長くなったり、短くなったりしたら、注意が必要です。

長い場合
病気で体調が悪いときや、骨折や脱臼といったケガ、あるいは関節の病気(椎間板ヘルニアや変形性関節症など)によって痛みを感じていると、動きたくなくなり、寝ている時間が長くなります。

犬と猫の関節に症状が現れる疾患についてはこちらから

また、がんや感染症などで全身の状態が悪化しているときにも体がだるくなり、寝床から動こうとしなくなります。

短い場合
心臓や呼吸器(肺、気管支など)に病気をもっていると、苦しくなって呼吸がしづらくなり、何度も起きてなかなか眠れなくなってしまうことがあります。
心臓の病気として、犬では僧帽弁閉鎖不全症、猫では肥大型心筋症などがよくみられます。さらに心臓の異常に影響して肺に水がたまってしまうと、うまく酸素を取り込めなくなるため睡眠が浅くなります。

犬の僧帽弁閉鎖不全症についてはこちらから

また呼吸器の病気として、犬では短頭種気道閉塞症候群、猫では猫喘息などが挙げられます。短頭種気道閉塞症候群では寝ている間にいびきをかき、人でいう睡眠時無呼吸症候群のような状態に陥ってしまうこともあるため、非常に危険です。
それ以外の病気でも、横になっている際に咳が出ていると、ぐっすり眠れなくなってしまいます。

 

3.ご自宅で観察するポイント


睡眠時に注意すべきポイントの1つが、呼吸の回数です。
ある研究では、重度の心肥大がある猫では睡眠時の平均呼吸数が1分間に30回を超えることがあると報告されています。

また、病気の犬や猫では安静時(睡眠時)の呼吸回数も増えていることがあり、こちらも1分間に30回を超えていたら注意が必要です。病気の早期発見のためにも、これらは一度、ご自宅で数えてみることをお勧めします。

加えて、心臓や呼吸に病気がある犬や猫は横たわると苦しいため、眠くても横にならず、座った姿勢(犬座姿勢)を長くとることも特徴的です。

さらに、睡眠不足の場合、そのストレスによって消化器症状(下痢・嘔吐)を引き起こしやすいことが分かっています。食欲が無い、活発に動かなくなった、ボーッとしているなどの様子があれば睡眠不足の可能性がありますので、睡眠環境を見直しつつ、身体に不調を感じていないか定期健診などで確認してみましょう。

当院の健康診断に関するご案内・料金はこちらから

 

4.落ち着いて眠れる環境づくりのポイント


病気の有無にかかわらず、犬や猫が落ち着いて眠れる環境をつくることも重要です。寝床はプライベートな空間ですので、道路側の窓や人の通り道など、物音や人の気配を感じてしまう場所は避けましょう。
クレートなどを毛布で覆って視線を遮ることも効果的です。

また、季節によって暑ければ冷房を、寒ければ暖房を活用し、快適な環境を用意してあげましょう。

 

5.最後に


睡眠時間がいつもより長かったり短かったりする場合には、病気の可能性もあります。睡眠時だけでなく、お散歩や遊んでいるとき、ご飯を食べるときなど、日々の生活の中でのちょっとした異変が病気のサインかもしれません。

少しでも不安な点があれば、早めに動物病院を受診しましょう

当院では病気の治療のみならず、日常ケアや予防での来院の際に定期的に健康状態を把握することや、変化にいち早く気づくこともホームドクターの役割と考えています。些細なお悩みでも、どうぞご遠慮なくご相談ください。

 

にゅうた動物病院|相模原市 相模大野・東林間の動物病院
診療内容についてはこちらから

 

<参考文献>

Utility of a novel activity monitor assessing physical activities and sleep quality in cats - PMC (nih.gov)
Sleeping and resting respiratory rates in healthy adult cats and cats with subclinical heart disease - Ingrid Ljungvall, Mark Rishniw, Francesco Porciello, Jens Häggström, Dan Ohad, 2014 (sagepub.com)

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