にゅうた動物病院コラム

子犬・子猫を迎えた際の健康診断や予防医療の重要性~見えない異常の早期発見と早くからの予防が重要~

子犬・子猫を迎えた際の健康診断や予防医療の重要性~見えない異常の早期発見と早くからの予防が重要~

かわいい子犬や子猫を家族として迎え入れることは、何にも代えがたい喜びでしょう。
ずっと健康で長生きしてほしいと願うのは皆さん同じだと思います。
その最初のステップとして、当院では健康診断や予防医療の受診をお勧めしています。
ここでは予防に関する事柄を中心に、子犬や子猫の予防医療、そして健康診断の重要性を解説していきます。

目次
1.子犬・子猫の健康診断/予防医療の目的
2.子犬・子猫の予防医療の内容について
3.まとめ

 

1.子犬・子猫の健康診断/予防医療の目的


一般に子犬や子猫は元気で食欲があり、おおむね健康であると勘違いされるケースも多く見られます。
しかし、一見元気そうでも病気が目に見えてわからないだけで何らかの異常を抱えている可能性もあります。
健康診断では、そういった「見えない異常」を早期に発見できるメリットがあります


また
予防医療を行うことは、予防できる病気に焦点を当て、病気の発症を抑えたり、万が一発症しても病気の重症化を抑えたりすることを目的としています
子犬や子猫の時期から健康な状態を維持することは、結果として健康寿命を延ばすことに繋がっているといっても過言ではありません。
特に子犬・子猫は免疫機能が未熟であるため、ウイルスや寄生虫などの病原体から身を守るためにも予防医療が重要です。

 

2.子犬・子猫の予防医療の内容について


子犬・子猫における予防医療で重点的に行われるものは、ワクチン接種避妊去勢手術です。


◆ワクチン接種について

様々な病気を予防するためにはワクチン接種が必要です。
ワクチンには、複数の感染症を予防できる混合ワクチンと、犬では法律で接種が義務付けられている狂犬病ワクチンがあります。
ワクチン接種は、初回ワクチン接種後、2回目以降の接種の際、適したタイミングで実施することが望まれます。

当院では、早くから外の世界に触れ様々な経験をつみ学んでほしいという思いから、その子に合わせたワクチン接種のスケジュールを組み、なるべく早くワクチン接種を終えられるように取り組んでいます


子犬・子猫のワクチン接種は3回行いますが、ワクチン接種がすべて完了しないと外の世界に連れていけないわけではありません。
ワクチン接種1回目の場合は抱っこしながらであれば外に連れていくことが可能ですし、2回目であれば少し下におろして歩かせることなどができます。
そして、3回目であれば大きく心配することなく外に連れ出すことができます。
早くから外の世界に触れることで犬や猫も社会性を身に付け成長し、色々な新しいことに慣れやすくなることも期待できます。


また、同じ子犬・子猫でもみんなそれぞれ性格や置かれている状況が異なります。
そのため初めての診療では、育て方でご不安な点の解消やワクチン接種の進め方についてご相談したうえで、その子に合った内容や期間でワクチン接種ができるようにカスタマイズを行い、ワクチン接種をしていきます
ワクチン接種を検討されている方は、お気軽にご相談ください。

子犬・子猫のワクチン接種の詳細はこちらから


その際にあわせて、犬糸状虫(フィラリア)やノミ・マダニといった外部寄生虫の駆除や予防も実施します。


猫では、屋外で生活していた子を保護して迎え入れるケースが多いため、すでにかぜ症状がみられたり、おなかに寄生虫が存在していたりすることが十分に想定されます。
これらを改善させたのち、ワクチン接種やノミ・マダニといった寄生虫の駆除および予防を行います。


ワクチンやノミ・マダニの駆除、フィラリア予防について詳しく知りたい方は下記の記事をご参照ください。
予防医療の重要性について ~身近なワクチン接種・ノミやマダニの駆除・フィラリア予防・避妊や去勢手術のお話~



◆避妊去勢手術について

避妊去勢手術の時期には様々な意見がありますが、一般的には生後6~12ヶ月での実施が推奨されています。
避妊・去勢手術は、比較的早期に行うことで、望まぬ妊娠を防ぐだけではなく、主に性ホルモンに関連する様々な疾病(女の子では乳腺腫瘍や子宮蓄膿症、男の子では精巣腫瘍など)を予防し、飼い主様を悩ませてしまう問題行動のコントロールや、発情によるストレスの抑制などに効果があります


避妊・去勢手術については別記事で取り上げているので、詳しくはこちらをご覧ください
犬の去勢手術とは~男の子のわんちゃんを迎える飼い主様へ~
犬の避妊手術とは~女の子のわんちゃんを迎える飼い主様へ~
猫の去勢手術とは〜男の子のねこちゃんを迎える飼い主様へ〜
猫の避妊手術とは〜女の子のねこちゃんを迎える飼い主様へ〜

 

3.まとめ


子犬や子猫は、成長とともに体力や免疫力を獲得していきます。
つまり、幼若期はとりわけ病気に罹りやすいと言えるでしょう。
そのため、はじめの健康診断やワクチン接種が大きな意味を持つことになります。
十分な免疫を獲得し、さらに寄生虫やその他の感染症を予防することによって、健やかな成長を後押しします。


また
当院では、子犬・子猫にワクチンを接種する際、その子の性格やワクチン接種歴などを考慮して、オーダーメイドで接種スケジュールを立てています
最適な接種回数や時期を個別に設定することで、なるべく早く外の環境や人に慣れ、社会性を学んで精神的に成長する手助けをしています
子犬・子猫はともに、生まれてから1年もたたないうちに性成熟するスピードを持っています。
体の劇的な変化が生じる大切なこの時期をいかに健康な状態で過ごせるかは、その後の生活にも影響を与えることがあります。
獣医師による健康診断や予防医療を積極的に活用し、できるだけ多くの病気を予防するための基礎を築いていきましょう。


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