にゅうた動物病院コラム

猫の避妊手術とは〜女の子のねこちゃんを迎える飼い主様へ〜

猫の避妊手術とは〜女の子のねこちゃんを迎える飼い主様へ〜

猫の避妊手術と聞いてどんなことを想像しますか?

《人間の都合で手術するのはよくない》《手術で痛い思いをしてねこちゃんがかわいそう》《今後子供をつくらせてあげたくなるかもしれない》
避妊手術に対して、このようなマイナスなイメージを持つ方も多いかもしれません。
このコラムでは、猫の避妊手術を行うメリットや注意すべき点をご紹介します。
ねこちゃんの避妊手術を行うか迷われている方のお役にたてば幸いです。

目次
1.猫の避妊手術とは
2.メス猫の特性や病気について
3.避妊手術のメリット・デメリット
4.病院選び
5.手術の流れや料金について
6.最後に、、、

 

1.猫の避妊手術とは

猫の避妊手術は、望まぬ妊娠を防ぐためだけでなく、乳腺腫瘍などメス猫特有の病気の予防や、大きな声で鳴き続けるなどの発情時の問題行動をコントロールするために行います。
手術では、卵巣もしくは卵巣と子宮の摘出を行います。

 

2.メス猫の特性や病気について

より詳しく避妊手術を行う理由やメス猫の特性、病気についてお伝えします。

個体差がありますが、メス猫は6か月ごろから性成熟を迎え、妊娠ができるようになります。
猫は繁殖の季節にのみ発情します。
繁殖の季節は日照時間と関係していて、一般的に2〜8月ごろとされています。人工の光にも反応するため、室内飼いの猫や、外猫でも繁華街やコンビニなどの明るい施設が近くにあれば、年中発情を迎えることもあります。

発情しているメス猫では、甘えたような大きな声で鳴き、背中を床にこすりつけて体をくねらせたり、お尻を高く持ち上げたりするなどの発情行動が見られます
また、これらの行動が見られる少し前から、尿をいろいろな場所にかけてマーキングし、自分のいる位置をオス猫に知らせます。また、猫は犬のような発情期の生理出血はありません。

発情期に妊娠しなかったメス猫は、数週間から数か月で発情を繰り返すことがあります。
妊娠したメス猫は、約2ヶ月の妊娠期間を経て出産し、次の繁殖の季節まで発情しません。

猫の発情行動は激しく、特に大きな甘えた鳴き声は近隣住民への迷惑行動にもなるため、飼い主にとっても大きなストレスになりえます。しかし、発情行動は本能的なものであるため、しつけで抑えることはできません
また、動物本来の行動である交尾や繁殖ができないことは、飼い猫にとって大きなストレスとなるでしょう。

メス猫がかかりやすい病気について、
1.乳腺腫瘍
2.子宮蓄膿症
3.卵巣腫瘍

猫の乳腺腫瘍は約90%が悪性(いわゆる乳がん)で、発病する猫のほとんどは避妊していない猫であると言われています。
若齢時の避妊手術は乳腺腫瘍の予防効果があり、生後6ヶ月までに避妊手術をすることで約90%、生後7〜12ヶ月で約85%、発生率が低下すると報告されています。
しかし、手術の時期が13〜24ヶ月齢になると約10%に、それ以降は0%と予防効果が大幅に落ちるため、1歳未満での避妊手術が推奨されています。
子宮蓄膿症や卵巣腫瘍も、乳腺腫瘍ほど頻度は高くありませんが、重篤になりやすく、命に関わる病気です。

病気になると、ねこちゃんの身体的な負担だけではなく、投薬、通院、入院(場合によっては介護)など、飼い主様にも精神的・金銭的な負担がかかるので、できるだけ避けたいところです。
未然に防ぐことができる病気はしっかりと予防をして、愛猫と健康で長く一緒に暮らせるようになることが私たちの願いです。

 

3.避妊手術のメリット・デメリット

避妊手術のメリット
・乳腺腫瘍などの命に関わる病気が予防できる
・発情期のストレスがなくなる
・病気を予防することで将来的な医療費を抑えられる
・災害時の避難の際、避妊手術をしていないとねこちゃんと同行できない可能性がある。
災害時の同行避難は見落とされがちなポイントです。
同行避難をする際にねこちゃんは避妊済である必要があるのか、各自治体によってルールが異なりますので、必ず確認をしましょう。

(相模原市は、避妊手術の条件はないようです。令和3年8月時点)

参考:相模原市ホームページ
https://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/kurashi/kenko/pet/1020618.html

自治体のルールでは同行避難が可能だったとしても、避難先で不必要な繁殖をしてしまうケースもあります。
そのため、環境省からも避妊・去勢手術が勧められています。周囲の方々に迷惑をかけないためにもぜひ一度ご確認ください。

参考:環境省 災害時におけるペットの救護対策ガイドライン
※PDFファイルをダウンロードします。

https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h2506/ippan.pdf

避妊手術のデメリット
・ホルモンのバランスに変化が起き太りやすくなる
・手術後の数日間、元気が落ち込むことがある
・麻酔を使用するリスクが少なからずある
・繁殖ができなくなる

 

4. 病院選び

避妊手術は、今後ねこちゃんとのより良い生活を送るための予防的な手術なので、安心安全であることが大前提です。
手術にあたって、異常がないかを確認するための「レントゲン検査」「血液検査」を実施してもらえるかを事前に必ず確認しましょう。

また、ねこちゃんによってはまれに術後に体調不良を起こしてしまったり回復が遅くなったりすることもあります。そういった場合にも気軽に相談ができるような動物病院を選びましょう。術前の相談や普段の診察で十分なコミュニケーションがとれる病院であるかどうかをチェックすることが重要なポイントです。

にゅうた動物病院では、より安全に手術を行うために、「糸」を使わない方法を用いています。
従来、避妊手術は糸を使い血管を結ぶ方法で行われてきました。しかし、その結果、体内に残った糸が「縫合糸反応性肉芽腫」という病気を引き起こす恐れがあります。

当院では「糸」を使用しないで手術のできる機器を導入しております。
そのため縫合糸肉芽腫のリスクを下げることに加え、短時間で安全な手術を行うことによりねこちゃんへ身体への負担も軽減できます。
人と同じようにねこちゃんも痛みは苦痛に感じます。手術にあたっては「痛み」への配慮を積極的に行い、なるべく痛い思いをさせないように手術や術後の管理をしています。

 

5.手術の流れや料金について

一般的には以下のような流れで手術を行います。
手術前:手術の内容の説明、術前の検査の実施
手術前日:手術時間に合わせて食事がとれる時間が決まっていますので確認しましょう
手術当日:体調に問題なければ入院し手術を実施
手術後:経過観察のため1泊程度入院し、問題がなければ翌日お迎え

料金は避妊手術で卵巣のみを摘出する場合、手術にかかる費用の相場は1万円から3万円です。卵巣と子宮を摘出する場合の費用は、1万円から4万円の動物病院さんが多いように思います。
術前検査費用、麻酔代や入院費が別の場合もあるので事前に確認をしてください。

にゅうた動物病院では、29,150円(税込)で猫の避妊手術を行っています。
麻酔、1泊入院、術前検査(レントゲン検査、血液検査)もすべて費用に含まれています。

にゅうた動物病院の避妊手術について詳しくはこちらから

 

6.最後に、、、

避妊手術をすることは、かわいそうと感じる気持ちもよくわかります。
しかし、猫の避妊手術には病気の予防や問題行動の解決など多くのメリットがあります。
特に、1歳未満の避妊手術は乳腺腫瘍を予防する効果が高く、女の子のねこちゃんを迎えたら、なるべく早くに受けてほしい手術です。

また、発情行動は本能的なものであるため、しつけで抑えるのは困難です。
避妊手術を行うことで、猫にとっても飼い主にとってもストレスのない生活が送れるのではないでしょうか。

避妊手術は人とねこちゃんがお互いに幸せに暮らしていくために重要な方法のひとつではないでしょうか。
当院ではみなさんと愛猫の日常に寄り添う動物医療を提供しますのでお気軽にご相談ください。

 

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