にゅうた動物病院コラム

定期的な健康診断②「身体検査について」

定期的な健康診断②「身体検査について」

一般身体検査

当院では一般身体検査として体重測定・視診・触診・聴診など、体の外から異常がないかを確認しています。

① 体重測定
毎日一緒にいるとなかなか気付かない事の一つは体重の増減です。成長期の体重の増加は喜ばしいものでもありますが、大人になると、体重の増加は病気や関節の痛みなどの原因にもなります。また、同じく体重の減少は大きな病気が隠れている可能性もあります。例えば、元々3キロあった子が、半年後に2.5キロになっていた場合、人間で例えると、元々50キロあった人が41.5キロになっているということになります。人間と違って毎日ほぼ同じ食生活をしている動物たちが、半年や1年の間にこんなに体重が減るということは、普通ではありません。しかし、毎日見ている飼い主様は意外と気づかれていない事も多いです。
②視診・触診
視診とは姿形や動いている様子を、目を使って異常がないかを診ることです。 触診とは体の表面や骨格・関節、お腹の中などを手で触って異常がないか診ることです。 当院では一般の診察に限らずワクチン接種やトリミング時の健康チェックの時にも、しっかりとした視診・触診を行い病気の早期発見につながるようにしています。 トリミングやワクチンだけで来たのに、視診によって皮膚や目の異常が見つかったり、触診によってお腹の中の腫瘍が見つかるといったケースがあり、早期発見・早期治療に繋がっています。 また、触診では腰、首、足などの痛みも発見することができます。元気がなく、食欲もないという事でご来院され、飼い主様は体の内部の病気を疑っていらっしゃっても、触診をすると腰が痛かったことが原因だった、ということもあります。定期的に獣医師に見て触ってもらうという事はとても重要です。
③聴診
聴診とは体が発する音を聴き分けて診ることです。 心臓や呼吸、腸の動きなどの音を聴いて状態を確認することです。 触診と同様に、病気を疑ってのご来院ではないのに心雑音を発見し、早期治療に踏み切 るケースや、まだ薬を飲むステージではなくても、飼い主様に心雑音があるという事を認識していただける事により、定期的な聴診をしたり、万が一ステージが進んだ場合は早期治療をすることがきでます。心臓の病気はのんびりしていると大変なことになってしまう事も多いので、早期発見・必要に合わせた治療はとても大切なことなのです。
定期的な身体検査はちょっとした変化にも気付きやすく、病気の早期発見にも繋がります。トリミングやペットホテルの際にも身体検査は必ず行っておりますので、トリミングの際に病気を発見することはとても多いです。また、トリミングの必要がない犬種や猫ちゃんでは、特に気になることもないけれど、一般検診をご希望されて毎月いらっしゃる方も多いです。 健康そうに見える子や、猫ちゃんだと1年に1回ワクチンの診察でしか病院に来る機会がないこともありますので、ワクチンの際にもきちんとした身体検査を一緒にすることが重要です。費用もワクチンなどの全ての診察の場合は初診料、または再診料に含まれており、トリミングやペットホテルの際は無料で行っております。 病院は病気にならなければ来てはいけない場所ではありませんので、言葉がしゃべれない動物たちのために、定期的な身体検査をしに来ていただくことをお勧めいたします。


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